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2009年7月

2009年7月31日 (金)

Pineapple II

「だって、私だってずっと独りじゃ寂しいのよ。」
「馬鹿だなあ。俺がいるじゃないか。」
「あなたには奥さんがいるじゃないの。」
(ぎくっ)

なんて妄想はさておき。
梅雨空が開けませんねえ。
雨雲を吹き飛ばすには「夏の扉」あたりでしょうか。
でも夏のアルバムといえばやっぱり「Pineapple」が一番。
ちなみに個人的には「赤いスイートピー」を抜いて、代わりに「小麦色のマーメイド」と「マドラス・チェックの恋人」を入れたCDを聴いてます。こっちのほうが夏っぽいってのもありますが、「赤いスイートピー」は特別な曲、いつも聴くのはちょっと、という感じもありまして。
「Sunshine」を作る時に、聖子ちゃん自身が一番好きな「Pineapple」のようなアルバムをもう一度作りたかった、というのがあったそうで。
残念ながらそれはあまり成功しなかったようです。(まあ本当にそういう意図があったかはわかりませんが)
「Pineapple」は確かに原田真二の曲も入ってますが、このアルバムはユーミンと来生たかおのアルバム、中でもカラーを決めてるのは来生たかおなんだと思います。
このヒットメーカー来生たかおにして、当時聖子ちゃんのシングル曲は1曲もなかったんですね。今にして思えばなんとも贅沢な話。「P・R・E・S・E・N・T」はシングルでも行けたんじゃないか、と来生さんが言ったとかなんとか。実際シングルになってたら売れたでしょう。(当時の聖子ちゃんなら何でも売れた、というのは別として)

その来生さんの曲が「Pineapple」には3曲入ってるわけですが、どれも夏の太陽ギラギラというよりはちょっとウェットでひんやりとした感触。強い光が濃い影を作るそんなイメージではないかと思います。最後の「SUNSET BEACH」なんかは、アルバム全体のポップな感覚からするとちょっと外してるぐらいに歌わせてるんですが、でも結局これが効いてるんじゃないかと思います。

この来生さんのひんやり感はその後の「マイアミ午前5時」に結実してると思うんですが、「Canary」の「Wing」まで行くとちょっと暗すぎる。まあ、あくまで個人的な好みかもしれませんが。

「Sunshine」はこの来生さん的Wetひんやり感がなかったなあ、と。「Call me」とか「逢いたい」とか、すごく良い曲だなあとは思うんですが、「Pineapple」ではなかったですね。

いや、そんなに原田真二がきらいなのかって話ですけどね。。。

2009年7月26日 (日)

ふんさん

昨日「メレンゲの気持ち」に沙也加お嬢様がご出演とのことで、聖子ちゃん情報が何か得られるのではないかと、つい録画までしながら見ておりました。
いやあ、よくぞこんなに良い娘に育ってくれた。おぢさんもうれしいよ。
歌手デビューの時はおぢさんも心配してたんだが、舞台女優として地道に頑張って行こうなんて、ほんとによく成長してくれた。お母さんほど歌が天才じゃなくてもお母さんほど可愛くなくても、君ならきっと大丈夫だ。ただ舞台女優で一生懸命になりすぎて婚期をのがしたりするのだけは、おぢさん心配だな。お母さんに早く孫の顔を見せてやるのもいいんじゃないかな。隔世遺伝ていうのがあるから、沙也加ちゃんの娘は歌うまくて可愛いかも。
ん、僕何かひどい事言ってます?

それはともかく、沙也加ちゃんのサプライズ・ゲストはまったくサプライズ感のないモト冬樹さんでした。沙也加ちゃんちでは「ふんさん」と呼ばれ、おじいちゃん的存在なのだそうです。何となく納得してしまいますが(ちびまる子ちゃんのおじいちゃんもやってました)、まだ58歳。そして神田さんより1年下です。そんな人をつかまえて、おじいちゃんてのはちょっと。

大体、沙也加ちゃんが1歳のころから一緒にハワイに旅行に行ったりしてたらしい。そんとき神田さんは一緒だったのか?一緒にしろ別にしろ、なぜそこに冬樹さんが入り込めるのか、人間関係の機微というか、不思議ですねえ。そんなに無害なのかモト冬樹。

でも、うらやましいです、冬樹さん。替われるものならあなたのポジションに替わって聖子ちゃんとバーベキューとか行ってみたいです。無理か、おれ髪だけはあるからなあ。。

2009年7月20日 (月)

ピンクのモーツァルト3

昨日は聖子ちゃん、仙台だったのか。

長くなりましたが完結編です。

*********************

彼女は毎日何時間かはピアノを弾いていた。家の中にばかりいて外出することはなかったので、僕が連れ出して海岸を少し歩いてみた。彼女が着ている白い生地の夏服は、シゲさんが彼女のためにミシンを踏んだものだった。「ずいぶん久しぶりに作ったもんだから、今の若い人に合うかどうか。」なんてシゲさんは言ったけれど、彼女はその時本当にうれしそうな顔をしていた。

「君のピアノは僕だけが独占していてはいけない。世の中のみんなに聴かせてあげなくちゃいけないと思うんだ。」砂浜を歩きながら僕が言うと、彼女は何も言わずに僕の目を見つめた。

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夏が終わろうとしていた。
僕は都内のレコード会社のスタジオで知り合いのディレクターと会っていた。元々依頼を受けていた仕事、「安眠のための音楽」とか「目覚めさわやかクラシック」とかそいういう企画物CDだが、その打ち合わせなどをした後、僕はこの前の録音テープを取り出した。
「僕のオリジナル曲なんだけどちょっと聞いてくれないかな。」
「いいけど、君のは一般受けしないからなあ。」
と言いながら彼はテープをデッキに入れて回し始めた。
「ん?これ演奏は君じゃないだろ。」
「いや、僕も随分練習したんだ。」
「おいおい、冗談はやめてくれよ。」彼は真剣な表情に変って聞いていた。
「良い曲だな。特に最後のところの盛り上げ方がいいな。斬新だ。」
僕は種明かしして、我が家にいる天才ピアニストの話をした。
「で、これ君のところでCDにできないかな。」
「面白いかもしれないな。このテープはもらってていいんだろ。検討してみるよ。ただ・・」
「何だい」
「ん、ああ。この音色は前にどこかで聞いたことがあるような気がするんだが思い出せないんだ。いや、とにかく検討してみるよ。ひょっとしたらこいつは当たるかも知れない。この曲、タイトルは?」
「イヴのテーマ、だ。」

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帰ってきて、彼女にレコード会社の話をした。
「もしかしたら君のピアノ、CDを出せるかもしれないよ。」
「そうなんですか。わたしの演奏が・・」

「この前の曲とそれから僕のオリジナル曲を何曲か入れて、あとはスタンダードな名曲を入れるか、他の作曲家の先生のにするか、その辺はレコード会社の企画次第だけど。」ディレクターの反応が良かったので、もっぱら僕の方が興奮してしまっていたのだろう。僕は彼女が喜んでくれるのを期待していた。だが、彼女の表情は晴れなかった。

「そういえばディレクターが気になる事を言ってたなあ。君と同じ弾き方のピアノを前に聴いたことがあるっていうんだ。彼が調べてくれれば、もしかしたら君の失くした記憶の手がかりもつかめるかもしれないね。」僕がそういうと彼女は笑顔を作って見せた。

その夜は月が明るかった。
ベッドに入って灯りを消してもカーテンを通して月の光がもれ入ってきていた。CDの件は僕が先走りすぎたのだろうかとか、あれこれ考えると寝付けなかった。
そっとドアを開けて部屋に白い人影が入ってきた。月灯りで、白いローブを着た彼女であることはすぐにわかったが、僕は声はかけずに眠っている振りをしていた。
彼女はベッドの僕のところに近寄り、身をかがめて僕の唇に口づけた。
その時に僕の顔に濡れた感触を感じた。僕は目を開けて彼女の顔にそっと手を伸ばした。彼女の瞳が涙で濡れているのがわかった。
僕は彼女の背中に手を回して彼女の身体を抱きよせ、もう一度僕から彼女の唇にキスをした。彼女の身体は折れそうに細く、溶けてしまいそうに柔らかかった。

****************************

朝に目覚めた時には僕のベッドに彼女の姿はなかった。先に起きて自分の部屋に戻ったのだろうと思い、着替えて居間に行った。シゲさんが朝食の支度をしていた。
昨夜のことをシゲさんに知られたら気まずいな、と思い僕は何気ない素振りで聞いてみた。
「イヴはまだ寝てるのかい。」
「あら、今朝は遅いですねえ。坊ちゃん起こしてきて下さいよ。もう朝ご飯できちゃいますから。」
彼女の部屋に行こうとして、ピアノのところを通った時に、手紙がおいてあるのが見えた。封筒の表には僕の名前が書いてあった。胸騒ぎがして急いで中を見た。

私は悪い女です。
私はある目的のためにあなたのところに来ました。それはとても良くないことでした。
でも、あなたは私にとても優しくしてくれました。
私はあなたの曲が大好きになりました。そしてあなたが大好きになりました。
でも私のような悪い女にはそんなことは許されません。
私はここにいませんでした。
私のことは全て忘れて下さい。ありがとう。
さようなら。               イヴ

彼女の部屋を開けてみたが、もうそこに彼女の姿はなかった。彼女のために買った洋服やいろんなものは全て残されていた。夏服一枚だけを着て出て行ったようだった。
僕は呆然として居間に戻り、シゲさんに彼女の手紙を見せた。
シゲさんは手紙を読んだ後首を横に振った。
「あの子は、いい子でしたよ。坊ちゃん、あの子はとてもいい子でしたよ。」
そう言うとシゲさんは涙を流した。
わかってるよ、シゲさん。
大丈夫、僕はたとえ何年かかろうと彼女を見つけ出す。
きっとまた逢えるさ。

(おしまい)

2009年7月18日 (土)

ピンクのモーツァルト2

いよいよ夏到来でしょうか。ピンクのモーツァルトのはずがなぜか日野皓正のトランペットも聞こえてきたみたいです。

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ピアノを弾くようになってから、彼女は目に見えて明るい感情を取り戻したようだった。台所から笑い声が聞こえてきたのに引かれて僕が行ってみると、シゲさんと彼女が一緒に料理を作っていた。彼女が包丁を握っているのを見て、僕は内心指でも怪我をしやしないかとちょっと心配になった。ただの指ではない。天才ピアニストの指なのだ。
しかしそんな心配をよそに、彼女はシゲさんに料理を教えてもらうのが楽しくてしょうがないといった風だった。シゲさんもまたまんざらでもない様子だった。知らない人が見たら、まるで仲のいい若妻とお姑さんに見えただろう。若妻?そう、僕はそんなことを考えていたのだ。
「今日は何を食わしてくれるんだい?」二人に聞くと、男は厨房に入って来ないでとばかり、笑いながら追い出された。

ある日、例の巨匠監督が我が家に打ち合わせと称してやってきた。打ち合わせだったら都内のスタジオでもいいようなものだが、監督はシゲさんの作る料理が目当てなのだ。その日もスタッフ数人とやって来ると、いつものように打ち合わせもそこそこに宴会になった。シゲさんを手伝って料理を運んだりしている彼女の姿は当然監督の目にとまった。気の置けない監督だから、ことの成行きをそのまま話した。
「それにしても、名前がないんやったら不便でしゃあないやろ。
そうやなあ、とりあえずイヴちゃんでどないや。アダムとイブのイヴや。イメージぴったりやろ。」
彼女もこれにはさすがに困ったような表情をしていたが、結局その後は彼女の呼び名はなんとなくイヴになってしまった。
「イヴちゃん、どうや、映画に出てみる気、ないか?」
監督が本気になりそうだったので、さすがに僕はあわてた。
「ああ、シゲさん台所のほうで忙しいんじゃないかな。行ってあげないと。」
しかし食事の後で、彼女のピアノを聞いてもらうと、さすがに監督も彼女を女優にするのはあきらめたみたいだった。

***************************
暑い夏だった。
僕が外出して戻ってくると、シゲさんと彼女が二人揃って着物姿で迎えてくれた。シゲさんは普段から時々着物を着ているから珍しいわけではないが、彼女が着ているほうの着物は、若々しい薄いピンク色の絽の着物だった。
「坊ちゃん、この着物わかりますか。」
そう言われるとその着物に何だか見覚えがあるような気がした。
「夏子お嬢さんは亡くなった奥様の着物なんて全然見向きもなさらなくて。ずっとあたくしがお預かりしてたんですよ。」
母は僕が小学生の時に亡くなった。身体は弱かったようだが、いつも笑顔の明るい人だった。今僕のところにあるピアノも、もともとは母が弾いていたものだった。夏に着ていた絽の着物も朧げなイメージが残っている。それにしてもシゲさんがそんなものを大事に取っていたなんて、今までまったく知らなかった。
「ごめんなさい。わたし、お母様のお着物だったなんて知らなくて。」それまでにこにこしていた彼女は僕とシゲさんの話を聞いて急に困ったような表情になった。
「いや、いいんだよ。着物だって誰かに着てもらって風でも通したほうがいいんだろ。ねえ、シゲさん。」
「ええ、そうですとも。それにしても奥様の着物、ほんとうにこの娘にぴったりであたくしも驚いたんですよ。」
母の着物は彼女にとてもよく似合っていた。
「今日は着物美人二人で僕は両手に花だね。」
「そうでしょうとも。御花代でも頂かなくっちゃ。」シゲさんの言葉で大笑いになった。

夜に珍しく兄から電話があった。
「おまえ、家に素性のわからない女を置いてるそうじゃないか。」
兄とは別に仲が悪いわけでもないのだが、年が離れているせいもあって、いつも頭ごなしな物言いをされるので、こちらもつい素直になれないところがある。
「兄さんには関係ないじゃないか。」
「兄弟なんだ、関係ないわけないだろう。それにな、何かあれば会社のほうにも影響があるんだ。」
「僕は兄さんの会社とはそれこそもう関係ないだろう。株だって持ってないんだし。」
「創業家の一家にスキャンダルでもあれば、世間は面白がっていろいろ言うんだ。それにな、そういうのをネタにゆすりまがいの事を言ってくる変なマスコミ崩れみたいな奴らもいるんだ。」
「そんなのが兄さんのところに来たのかい。」
「まあ、今度の話はまだそういうわけじゃないが、お前も気を付けてくれと言ってるんだ。大体お前がいい歳をして独り身なのが心配なんだよ。おれとか夏子の見合いの話を考えたらどうなんだ。」
「それこそほっといてくれよ。彼女だって別にそういうんじゃないんだ。」
兄にそんなご注進をしたのが誰なのか見当がつかなかった。シゲさんも監督も兄に告げ口するとは考えられなかった。
***************************
僕は注文を受けての作曲・編曲の他に、時間がある時は自分のオリジナルの曲を書いている。オリジナルと言ったって名前の売れてない僕の場合、特に発表するあてもないのだが、それでも自分の仕事として何か作りたいという気持ちはまだ持っている。
その日もピアノに向ってずっと温めていたモチーフを仕上げようとしていた。かなり気に入った主旋律ができたので何とか完成させたかったのだが、最後の部分がどうも気にいらなかった。どうも小さくきれいにまとめ過ぎたのか、もうひとつ力強さや生命力が足りないような気がしていた。一通り書き上げた譜面をにらんでピアノの前で煮詰まっていた。
彼女が紅茶を持ってきてくれて、僕の前の譜面を見つけた。
「これあなたが作曲したの。」
「ああ、まだ完成じゃないんだけど。」
「わたし弾いてみていい?」
彼女は譜面をしばらく読んでいた後、弾き始めた。同じ曲でも僕が弾くのと彼女が弾くのとではこんなに違うのか、と半分嫉妬にも似た気持ちで聴いていた。自分の曲と思えないほどに生き生きした音楽が響いた。
そして問題の箇所に差しかかった。
彼女は僕の譜面とは違う旋律を弾き始めた。それは僕が思いもつかなかった飛躍だった。躍動感ときらめきに満ちた盛り上がり、そしてそれでいてそれまでの僕の旋律を全く殺していなかった。
最後の数小節で僕の楽譜に戻り、最終音の余韻を長く響かせて彼女の演奏は終わった。
「ごめんなさい。途中からわたし譜面と違うように弾いてしまって。本当にご免なさい。」
「いいんだ。君のの方が全然良い。もう一回同じように弾けるかい?」
彼女が頷くと僕は録音機のスイッチを押した。

(まだ続きます)

2009年7月15日 (水)

星に願いを

この頃はなぜかDVD1枚見る時間がなかなか取れない。聖子ちゃんが聖子ちゃんだった頃、僕にも時間だけは持て余す程にあったと思うのだが。あの時間をもっと有効に使えば良かった、なんて事は思わない。無駄な時間を無駄に過ごすことこそ最高の贅沢、若さの特権だったのだ。(と今にして思う。)
そんなわけで、25th DVD BOXもいまだに消化できていないのですが、今日はやっと1枚。「Live Diamond Expression」見ました。
90年代の聖子ちゃんはすごかったのかも、と以前書きましたが、これを見るとやはり充実していたと感じます。80年代ほどのヒット曲はなくとも、Live performerとしての成長、充実は80年代よりレベルアップしています。最初のパートのセクシー・ダンス・ナンバーで聖子ちゃんの歌謡ショーを見にきたつもりのお客さんは腰を抜かしたでしょうが、(そんな間抜け客いないか、当時)その後のバラードの熱唱や怒涛のヒットメドレーで、そんな腰を抜かした人も最終的にはお腹一杯満足して帰ったことと思われます。
それにしても、このLiveの白眉はアンコールで登場するミニーちゃんの衣装の聖子ちゃんではないでしょうか。これぞ「ケレン」。当時これを見て帰ったお客さんは、得した感一杯でいろんな人にしゃべりまくったに違いありません。
「それでアンコールの聖子ちゃんがすっごい可愛かったの。そのまんまミニーちゃんなのよ。え~知らないの、ミニーちゃん。ほら、ミッキーと一緒にいる女の子のネズミよ。赤の水玉の服着てるのよ。聖子ちゃん、ちゃんと耳までつけてたのよ~。脚とかも黒のストッキングでほんとにそっくりなのよ!」こんな話を聞かされる人にはいい迷惑だったでしょう。でも15年以上たってDVDで見る僕もすごく得した気分になりました。
これでディズニーにいくらか払ったのか、いくら払ったのか、なんて詮索は置いといて。
聖子ちゃん、ディズニー好きだと聞いたような気がします。昔TDLのレポート番組なんかもやってたような。でも、そもそも僕らの世代(僕らってのは僕と聖子ちゃんね)に取って、ディズニーってTDL以降のものじゃないんだよね。もの心ついた時にそこにあったのがディズニーのアニメ映画や、テレビの「ディズニーランド」って番組でした。テレビではおなじみのアニメをやったり、子供向けの実写ドラマやってたりしてました。インディアンが出てきたり動物が出てきたりするやつね。聖子ちゃんもきっとそれを見て胸をわくわくさせて育ったのに違いありません(断定)。ですからあのミニーちゃんもTDLに便乗なんて軽~いもんじゃないんだなあ。「星に願いを」の愛のメッセージが込められてるわけよ。でなきゃ30過ぎで普通できないでしょ、ミニーちゃん。
いや、体形的には今でも全然平気、50でも60でもまだまだやってほしいと思います。

2009年7月12日 (日)

ピンクのモーツァルト1

♪ビッグウェーブが弾けたら 華やかな九月♪

まだ七月、梅雨明け前ですが、今回の妄想は九月に間に合うのやら・・・

***********************

その頃、僕はなぜか夜明け前に目がさめてしまうことが多く、家のすぐ前の海岸を散歩するのが日課のようになってしまっていた。このあたりの海岸は白い砂浜が続いていて、人気のない時間帯に波打ち際を砂の感触を確かめながらゆっくり歩くのは気持ちが良かった。
その朝もまた薄明の頃には目が覚めてしまい、パーカーを一枚羽織って素足にキャンバス地のデッキシューズをつっかけると、ばあやのシゲさんを起こさないように静かに外に出た。
我が家はほとんど直接海に面しているというような立地なので、ゆるやかなスロープを少し下っていくとすぐに砂浜に出る。波打ち際に何か見慣れないものが落ちているのが見えた。どうも人が横になっているようだった。ここは海水浴場ではないし、もちろんまだ甲羅干しの人がいるような時間帯でもない。胸騒ぎを覚えながらそばに寄って行った。
倒れているのは若い女性だった。淡いピンク色のスリップのような服を身に付けていて、足許は裸足だった。髪も身体もすっかり水に濡れている。目を閉じて眠っているようにも見えた。最初に彼女の口元に顔を近づけて呼吸を確かめた。寝息のように弱々しいが、確かに息はあるのを確認すると少しほっとした。
あらためてその人の姿を眺めた。肩や腕、覗いている足の肌の色がなまめかしく白かった。髪は都会的に短くカットしたスタイルで、眉もきれいにそろえられていた。目を閉じた顔は絵画のように美しかった。
普通なら誰か助けを呼びに行くべきところだったのだろうが、僕は彼女の上体を抱き起こすと、なぜか吸い寄せられるように彼女の唇に口づけていた。身体も唇も冷たく冷え切っているのがわかった。
自分が何をしているのか気付いてはっとして唇を離した。彼女がゆっくり目を開けた。ぼんやりとした視線で僕の顔を見ると、驚くでもなく笑うのでなく、それでも何かを訴えるような表情を僕に投げかけた。
******************************

救急車か警察でも呼ぶべきだったのだろうが、僕は彼女を抱き起こすと背中におぶって自分の家に向かった。結局シゲさんは起こさざるを得なかった。シゲさんのたまげ方と言ったら・・・

それでもシゲさんが彼女をお風呂に入れたり着替えさせたりしてくれて、彼女を客間のベッドに落ち着かせることができた。
いつもかかりつけの先生に往診を頼んで診てもらった。

彼女は口が利けないわけではないようだった。問いかけに対して短い単語で答えが返ってくることもあった。しかしまだ込み入った話はできそうになかった。自分の名前も思い出さないのか、激しく首を降った。何か大きな精神的苦痛を受けたためかと思われた。
「身体のほうは衰弱はしてるけど、怪我もなさそうだし、安静にしてれば大丈夫でしょう。」そう言って先生は帰って行った。

「坊ちゃん、あたしは反対ですよ。あの娘をここにおいとくのは。」
シゲさんは未だに僕のことを坊ちゃんだ。これでも、もう30過ぎてるんだぜ。
「だけど、今のあの様子じゃ放り出すわけにもいかないだろう。警察に渡すってのもあんまり人情がない話じゃないか。もう少し元気になるまで少しの間だよ。いいじゃないか、家は部屋だけは余ってるんだ。」
シゲさんもしぶしぶ承知してくれた。
そうこの家は部屋だけは確かに余ってる。海辺に立つこの古びた洋館、広さは僕とシゲさんの二人だけの暮らしには持て余すほどに広い。

この建物はもともと祖父の代からの海辺の別荘だった。親父が亡くなった時に、僕は望んでこの家だけを相続した。親父の会社や都内の家は全て長男の兄貴が引き継いだ。既に他家に嫁いでいた姉は、証券や都内の不動産といったもっぱら「金目」のものだけを持って行った。僕は親父の(今は兄貴の、だ)会社にも興味がなかったし、兄弟で相続でもめたりするのも嫌だった。ああ、でも僕が引き継いだものがもう一つあった。シゲさんは僕が海辺の洋館で一人暮らしなんてとても無理だと行って、僕のところに来てくれた。

***********************************

彼女は数日すると起き上がって生活できるようになった。食事も僕とシゲさんと同じテーブルで取れるようになった。しかし、自分の名前や倒れていた事情になると相変わらず首を振るだけで、依然謎のままだった。

我が家には当然だが若い女性の服などあるはずもなく、さしあたってシゲさんの服や僕のシャツなんかを着てもらっていた。そんな格好でも彼女が着るとお洒落なファッションのように見えるのが不思議だった。しかし彼女の表情は氷に閉ざされているようで、ほとんど感情を表さなかった。

僕は仕事は「音楽家」ということになっている。実際は作曲と編曲が半々ぐらい。テレビや映画の仕事がほとんどだ。注文をもらって、それに適当に音楽を付ける。予算がある仕事だと譜面を書いてオーケストラなんかにやってもらうが、予算のない仕事だと自分でシンセサイザーやピアノで演奏したりもする。演奏家ではないので、大半は家で仕事をしている。

映画とは言ったが、いわゆる大作は僕みたいな無名のところには来ない。一番多いのはポルノ映画の仕事だ。「扇情的に」とか「気怠い雰囲気で」とかいう大雑把な指示に沿って音楽を乗せる。

「いや、ぼんの音楽はほんまに天才的ですわ。キダタローが浪速のモーツァルトやったら、ぼんはピンクのモーツァルトやな。」

こういうよくわからない褒め方をしてくれるのは、そのポルノ映画の巨匠といわれる監督。ほめられて悪い気はしないが、この人も僕を「ぼん」呼ばわり。僕の親父が若かった頃、親父のもとで書生のようなことをしていたせいで、今となっても僕は「ぼん」らしい。もっとも僕が巨匠から仕事がもらえるのもそのおかげなのだろうが。監督は映画通の間では「鬼才」とその才能を評価されながら、いわゆる普通の映画は頑として撮らないらしい。僕も一度聞いてみたことがあるのだが、「そら若い女の娘の裸が見られん映画やったら、撮ってて一個もおもろいことあらへんがな。」という答えだった。

彼女が家に来て一週間ほどした日、僕はピアノを弾きながら、「巨匠」の映画に付ける音楽の譜面を書いていた。ふと気がつくとそばに彼女が来ていた。

「ピアノ」とつぶやく彼女の表情は、今まで見たことがないほど明るく輝いていた。

「ピアノ、弾きたい。」と彼女が言い、僕は彼女をグランドピアノの前に座らせた。

モーツァルトだった。暗譜しているらしく、完璧だった。しかしそれ以上に驚いたのは、彼女が鍵盤で紡ぎ出す音色だった。一音一音が粒だってきらめくようだった。例えばコンクールで優勝するようなテクニックに優れたピアニストでも、こんなに色彩豊かで生命力にあふれる音を出せる人はめったにいないものだ。

彼女が一曲弾き終えてにっこり微笑むと、僕は思わず拍手していた。

(つづく)

2009年7月11日 (土)

ひとりでできるもん

今は「Baby's breath」を聴いています。
前にコンサートのBlu-rayを買って予習していたせいかもしれませんが、すんなり入ってきました。(「Sunshine」とかはよく聴くといい曲があるんだけど、最初はなかなかしっくり来なかったですねえ。)
ええ、「ひとりでできるもん」と言ったかどうかはわかりませんが、聖子ちゃん初のセルフプロデュース・アルバムなんですね。ですから、すごく力が入ってたと思うんですが、聴いていてすごく肩の力が抜けていて、すごく楽に入ってきます。
「セルフ」路線にはファンの人もいろいろと異論があるようですし、「昭和歌謡?」みたいな話もあるわけですが、昭和歌謡も含めて僕はこれすごく好きです。
これまでにいろいろ肩に力の入ったものも作ってきた上での昭和歌謡だからこそというのもあります。「泣いて泣いて泣き濡れて」とか、最後の「蒼い雨」とか、暗いとかいう向きもあるでしょうけど、聖子ちゃんの良さは太陽の輝きに隠れた湿り気、なんですよ。ホント。
イタリアンだとかフレンチだとかばっかり食ってると、それはそれでいいけれど、やっぱり和食が恋しくなるでしょ。味噌汁とか納豆とか。まあ「Baby's breath」ですから、そこまでぬか味噌臭いわけじゃないですけど。
ああ、この前篠山センセイほめましたけど、このジャケットは僕的には微妙。ちょっと熟女過ぎるんでは。ブックレットの中もほぼ同じ傾向ですし。熟女でもソフトバンクCMのおかみはOKなので実に微妙なところです。
あ、そうそう。ソフトバンクで前に書き忘れたのを思い出しました。
「結婚しないのか?」ってお父さんが聞くじゃないですか。かなり唐突ですよね。
あれはクリエーターの人が聞きたかったんでしょうね。聖子ちゃん、今は恋人いるの?また(まだ?)結婚したりするの?って。いや、やっぱりね、僕らの世代は気になるんですよ。
一人で生きていけそうな、すごく強い人のはずなのに、ふいに誰かの可愛い女になっちゃいそうなところがね。
恋はしていてほしいけど、もうヒトのヨメはいいんじゃない。みんなの恋人で。



2009年7月 8日 (水)

肩甲骨が好き

白状します。
今さらですが、買ってしまいました。
「赤いスイートピー」
ええ、これが出た当時は結構話題でしたから知ってました。
いい年こいて水着はないよな、と思ってましたよ。
誰が買うんだよ。

僕みたいのが買うんでしょうね。
まあ、実際誰をターゲットをしてたのかは今でも謎ですけどね。女性ファンが水着の写真集買うもんなんだろうか。
それはともかく。
買ってしまいました。

「可愛い・・」
何なんでしょうね、この人。
ええ、以前確かに「聖子ちゃんのルックスはショボかった」とか書きました。個人的な好みからいうと聖子ちゃん決してストライクゾーンど真ん中じゃないんです。

でも、そんな細かいことをぶっ飛ばして可愛いです。

この時一体いくつだったんだろ。

え、2005年?もっと前だと思ってた。43歳かあ。。

後ろ姿の肩甲骨、40代じゃないよ。

もうひとつ。

篠山紀信は聖子ちゃんには合わないと思ってました。

いやいや、さすが篠山センセイ。おみそれしました。

きれいなモノをきれいに撮る。この当たり前なことが難しいわけで。

紀信、Good job!

まあ、またヨメに見つかって呆れられたわけですが、もう大分慣れっこみたいで。それより一緒に買った「相田翔子のきもの修行」に引いてました。

2009年7月 2日 (木)

大人のブリッ子

いやあ、今回は気付いて良かったぜ。「矢島大陸」
結局手動で録画セットしちゃったので、「おまかせ録画」がちゃんと拾ってくれるのかは今回も確認できなかったけど。
それにしても改めて思うのは、とんねるずにしても何にしても、聖子ちゃんは野郎たちのアイドルってこと。途中から女性ファンが増えたのも、コンサートで女性客が多いのも嘘じゃあないんだろうけど、「生き方が女性に支持されている」的なところってちょっと意図的な誘導が入ってるんじゃないか。男だって(今では大半が「おっさん」と化してるわけだが)十分に聖子ちゃんを支持し続けてる。しかも故郷の川に戻ってきたシャケみたいな層(僕とか)が最近は増えてるんだと思う。シャケがどのくらいいるかは数えようもないけど。
テレビ業界なんかにも、シャケ派かずっと川にいるイワナ派かはともかく、(おっさんの)聖子ファンは多そう。ソフトバンクのCMなんか完全におっさん目線の願望から生まれた企画だよね。
ネットで見た後、なんとかCMをTV録画しておきたいけど放映時間わからんしなあ、とか思ってたら、うまい具合にヨメの録画した番組の途中に入ってました。ラッキー。
それにしてもこのCMの設定は絶妙。いろんなおっさんの願望とか妄想が全て入ってる感じがする。そしてそれに聖子ちゃんが実にはまってるんだよ、これがまた。聖子ちゃん本人じゃないある役柄を演じててそれがいい感じ。大人のぶりっ子、かな。お父さんをちょっとからかって「ふ」っと笑う笑い方がまあ堪らん。博多弁がちょっと変?いいの、そんなの日本中の大半の人にはわからないんだから。
そういうわけで30秒CMの録画を繰り返し見てる僕、いいんでしょうかこんなことで。
お、矢島大陸は来週も聖子ちゃん出るの?こっちはほぼ素でガハハ笑いなんだけど、これもまた良いんだよ。(結局なんでもいいんだ)
来週も機械にまかせてはおれんな。

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